熱中症対策 ~その1 暑熱順化~
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7月に入り、気温が高くなってきました。
この地方、愛知県西部(名古屋)の気温をチェックしたところ・・・
◎7月1日(金)から7日(木)までの天気と最高、最低気温[※最高/最低]
1日:晴れ…34/23
2日:晴れ…34/24
3日:曇り…34/26
4日:曇り…34/24
5日:晴れ…34/25
6日:曇り…30/22
7日:晴れ…35/25
7日間の内、晴れの日は半分以上の4日間、
「平均最高気温は34℃」、「平均最低気温は24℃」でした!
梅雨は明けていないものの、いよいよ“夏”が近づいている感じです。
ここで気になりますのが、スポーツ活動の際の熱中症です。
“日差しを避ける”、“水分補給”、“服装を工夫する”など・・・
一般的な対策は、どこにでも耳にしますが、
それ以外の対策は、他にはないものでしょうか・・・。
そこで今回は、まず本格的な夏の到来の前にどうしても意識していただきたい
『暑熱順化(馴化)/しょねつじゅんか』について、書きたいと思います。
「空調設備が整い」、「体を動かす機会も減った」現代では、『汗をかくことが少なくなった』と
いわれます。
汗は、体温を調節する重要な役割の一端を担っていますが、
その汗をかかない生活が、実は熱中症の要因の一つであるともいわれます。
リオデジャネイロオリンピックに出場するサッカー日本代表チームは、
ブラジルのセルジッペ州アラカジュ市で7月21日から約1週間滞在し、
オリンピック前の“事前合宿”を行います。
なぜ、そのような合宿をするのでしょうか・・・?
「現地の雰囲気を知ること」、「時差を調整すること」などがありますが、
第一にこのたびのテーマである『暑熱順化』を行うためです。 日本オリンピック代表チームの試合は、1次リーグの第1戦と第2戦は、
“アマゾン地帯”のマナウスで行われます。
アラカジュ市の日中気温は、30度前後だそうです。
そのため、「36度まで上がることもあるマナウスへの準備段階には良い」
と判断し、アラカジュを合宿地に決めたそうです。
ねらいは・・・正に『暑熱順化』です!
人間の身体は、
外気や環境(※季節)に応じて体質が変わる(順化する)ようにできているといわれます。
暑熱順化とは、暑さに身体が適応した状態のことを指します。
ですから、私たちは「スポーツをする」、「しない」に限らず、暑熱順化の考え方や意識を、
常に持つ必要があります。
【暑熱順化の効果】
◎身体が暑さに慣れると、血液循環が良くなり、効率良く汗がかけるようになる。
◎暑熱順化後は、『ナトリウムの排出量が減少する』ため、
“サラサラ汗”が排出されるようになる。
◎暑熱順化した人は、発汗後の水分補給で体液量を回復しやすい。
かつては誰でも梅雨の間の暑さにさられて、本格的な夏到来の前に順化していましたが、
“冷房のある環境”で過ごす人が増えた今は、
『熱中症にかかるリスクを下げるには、積極的に順化するための対策が必要』
と言われています。
早くも夏バテ気味で、暑い屋外を避けて、冷房の効いた部屋ばかり過ごしてはいないでしょうか?
気温の少し下がる夕方辺りから、身体を動かし、気持ちの良い汗をかいてみてはいかがでしょうか。
(サッカーのお子さまは、ぜひボールを出して、飲み物を持って近くの公園で“コソ練”しましょう!)